蓄電池の種類を確認！自分に合っているのはどの蓄電池？

公開日:2021/07/15　　最終更新日:2021/09/08

蓄電池と一口にいっても、蓄電池にはそれぞれ種類があります。自分のライフスタイルに合っている蓄電池を購入しないと損をする可能性がありますので、購入前には事前に確認しておきましょう。今回は、蓄電池の種類や自分に合っている蓄電池の選び方について解説します。蓄電池に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

スタンドアロン型と系統連系型
単機能型・ハイブリッド型・トライブリッド型
特定負荷タイプ・全負荷タイプ

スタンドアロン型と系統連系型

まず蓄電池には大きく分けて、2つのタイプがあります。1つめはスタンドアロン型というタイプです。こちらは独立型と呼ばれるタイプで、家庭のコンセントから充電し電気を蓄えるのが特徴です。こちらのタイプは災害時などに一時的なバックアップとして活用されることが多く、コンパクトなタイプも多いため都度本体を簡単に移動できます。

ですがこちらの場合コンセントに繋いで充電をしますので、太陽光発電など家庭用の充電システムに対応していません。また容量は1.5～3kWhのため、短時間対応が基本になります。

太陽光発電システムで作った電気を貯めておきたいということであれば、もう一つの系統連系型というタイプを使います。こちらのタイプは電気配線工事や分電盤設置の工事を行い、太陽光パネルなどで発電した電力を蓄えるのが特徴です。

スタンドアロン型と比べてサイズが大きく定位置から動かせないタイプがほとんどですので、定置用蓄電池とも呼ばれています。こちらのタイプは容量4～16kWhと多く、長時間対応が可能なタイプです。太陽光発電システムと並行して使う蓄電池をお探しの方は、こちらのタイプを選びましょう。

単機能型・ハイブリッド型・トライブリッド型

太陽光発電システムに使える蓄電池は系統連系型ということがわかりましたが、この系統連系型は電気を変換する機器の使用によって、3種類にわかれます。

1つめは“単機能型蓄電池”というタイプで、蓄電池ユニットと蓄電用パワコンで構成されているのが特徴です。太陽光発電システムを既に設置している方におすすめで、太陽光発電システムが故障しても蓄電池のパワコンが別になっており、蓄電池はそのまま利用できます。

2つめは“ハイブリッド型蓄電池”というタイプです。こちらは太陽光発電システムのパワコンと、蓄電池が一体になっているタイプのため、始めて太陽光発電システムを導入する方に向いています。単機能型蓄電池と違って1つで2つの機能を兼ね備えているため、片方が壊れた場合は本体ごと取替える必要が出てくるなどデメリットもありますが、設置スペースを大幅に省ける他、変換時のロスが少ない点もメリットといえます。

3つめは“トライブリッド型蓄電池”というタイプです。こちらは太陽光発電システムのパワコンと、蓄電池、EVのパワコンがセットになっているタイプで、電気自動車を利用している方や、これから購入を検討している方に向いています。ご自宅に車があるようなファミリーの場合、電気自動車を導入する事で長期的な目線で見たらお得になる可能性が高いでしょう。

このようにそれぞれタイプがありますので、ライフスタイルに合わせた選び方をするのがポイントです。既に太陽光発電システムがあるかどうかによっても、どちらを設置するかが変わってきますが、太陽光発電システムが寿命を迎えて交換をするタイミングであればセットになっているタイプを買うのも手でしょう。

特定負荷タイプ・全負荷タイプ

ここまで系統連系型の蓄電池のタイプを解説してきましたが、系統連系型の蓄電器にはさらに、停電時に貯めてある電気をどの程度使いたいかによって選べるタイプがあります。簡単にいってしまうと貯めた電力の一部を使うか、それとも全部を使ってしまうかの2パターンです。

1つめは一部の電気を使うタイプ“特定負荷タイプ”です。こちらは使いたい部分に使いたいだけ指定して配線し、停電時など電気がつかなくなったタイミングで蓄電器から発電を行います。一部指定した家電しか利用できませんが、その分長時間の利用にも向いているため、緊急事態に最低限の電力が通っていればよいという方にぴったりです。

2つめはすべての電気を使うタイプ“全負荷タイプ”です。蓄電池を分電盤に直接接続するため、停電時はすべての家電や照明を使いたいように使えます。ただし特定負荷タイプに比べると設置費用が高いことをはじめ、すべて使える分電気の消費も激しく、数時間ですべての電力を使い果たすのが難点です。災害時の長期的な停電対策としては不向きですが、一時的な停電対策ということであればこちらはおすすめといえるでしょう。

このように同じ蓄電池でもタイプによって特徴が異なります。価格帯も商品によって異なりますので、どのタイプがライフスタイルに合っているかを検討するといいでしょう。太陽光発電システムと連携した蓄電池を購入する場合、それぞれのタイプを比較してどのタイプを購入するか考えてみてください。

蓄電池の設置は太陽光発電システムを利用している方にとって必須になります。しかし、蓄電池と一口にいっても種類がありますので、ライフスタイルに合わせた蓄電池を選ぶようにしましょう。種類によって大きさや値段も異なりますので、管理場所や予算に合わせて選ぶことも大切です。