停電のときに蓄電池でエアコンは使える？使う前に注意すべきポイント

公開日:2023/08/15　　最終更新日:2023/06/30

日常的に使用している機器のほとんどは電力を必要とします。しかし、停電が発生すると、電力が供給されずに家電製品の利用が制限され、非常に不便を感じるものです。とくに夏や冬に停電が発生すると、エアコンが使えなくなることは大きな問題でしょう。今回は、停電時に蓄電池を利用してエアコンを使用することができるのか解説します。

蓄電池は停電のときでも使える？
蓄電池でエアコンは稼働できる？
停電時にエアコンを使うときのポイントとは
まとめ

蓄電池は停電のときでも使える？

停電時に備えて蓄電池を導入する人が多いですが、実際のところ停電時に使用できる電化製品は限られています。冷蔵庫や照明、テレビ、スマートフォンなどには使用可能でも、電子レンジ、IHクッキングヒーターなどには使えない可能性があるのです。使えない電化製品の多くは電圧が200V仕様となっており、家庭用蓄電池は100Vのみに対応している製品がほとんど。

そして、停電時にどれくらいの電気が使えるのかも大きなポイントになります。つまり蓄電池の最大出力を把握して購入する必要があるということです。最大出力が2000Wであると、合計消費電力が2000W以内となる電化製品を複数使用できることになります。停電時に蓄電池を使って電化製品を使う場合は、蓄電池の最大出力をこえない範囲内で同時使用が可能です。

ただし、IHクッキングヒーターが1400W、電子レンジが1000Wの消費電力の場合、同時に使用する場合は他の電化製品を使用しないようにする必要があります。一方、冷蔵庫や液晶テレビなどの消費電力が少ない機器は同時使用が可能です。

蓄電池でエアコンは稼働できる？

一部の蓄電池ではエアコンの動作が制限される場合があります。家庭用の蓄電池は、100Vの出力しかできないタイプと、100Vおよび200Vの両方に対応できるタイプの2つに分けられるのです。そのため、200Vのエアコンは100Vの出力しかできない蓄電池では動作できません。

また、蓄電池には全負荷型と特定負荷型の2つの種類があります。全負荷型は停電時でも家全体に電力を供給できるタイプであり、特定負荷型はあらかじめ特定の部屋に電力を供給するように設定するタイプです。

そのため、特定負荷型の蓄電池を使用している場合、リビングなどに設定されていることが多く、寝室や他の部屋のエアコンは動作しない可能性があります。最近は全負荷型の蓄電池が増えていますが、そのデメリットとしては電池の消耗が早くなることが挙げられますので、過度の使用には注意が必要です。

停電時にエアコンを使うときのポイントとは

停電時にエアコンを使うときには、どのようなことを注意すればよいのでしょうか？こちらで、停電時にエアコンを使うときのポイントをご紹介します。

蓄電池の型を確認する

まず全負荷型か特定負荷型のどちらのタイプか確認しましょう。全負荷型は、停電が発生したときに蓄電池が家全体に電気を供給します。特定負荷型は、蓄電池を設置する際に決めた特定の場所のみに電力を供給するものです。

全負荷型は消費電力が大きくなるため注意が必要であり、特定負荷型は指定した場所しか使えないというデメリットがあります。自分にてきしている方を選択し、それぞれのメリット・デメリットも把握しておきましょう。

自立運転へ切り替える

停電時に蓄電池を使う際には、自立運転に切り替えなければなりません。蓄電池によって、自動で行うものもあれば手動で行うものもあり、自動か手動かを事前に把握しておく必要があります。メーカーや機種によっても違いがあり、購入する前に確かめておきましょう。

蓄電池の出力を確認する

蓄電池の出力を確認するのは必要不可欠で、消費電力が大きいものを同時に使うのは避けましょう。蓄電池には100V対応と200V対応があり、100V対応の蓄電池では使えない電化製品が少なくありません。200Vの機器は、電子レンジ、IHクッキングヒーター、食器洗い乾燥機、エコキュート、床暖房などです。最近は、100Vと200Vの両方に対応できる蓄電池も増えています。