蓄電池は深夜電力との併用がおすすめ！その理由とメリットを解説！

公開日:2022/11/15　　最終更新日:2022/09/14

蓄電池は文字通り、電気をためておける設備のことです。太陽光発電とセットで導入する例が増えていますが、深夜電力を活用するためにも蓄電池は必要です。今回は、深夜電力の内容や深夜電力が安い理由、蓄電池と深夜電力を併用するメリット、そのほかの蓄電池を設置するメリットなどについて解説します。

深夜電力とは何か
深夜電力が安い理由
蓄電池と深夜電力を併用するメリット
節電したいなら蓄電池と深夜電力の併用がおすすめ
そのほかの蓄電池を設置するメリット
まとめ

深夜電力とは何か

深夜電力とは「深夜」時間帯の電力料金が安くなる料金設定のことです。2016年に電力の小売価格全面自由化により新たに参入した事業者の中にも深夜電力を設定している事業者はいます。「深夜」がどの時間帯を指すのかは事業者によって異なりますが、おおむね夜22時から翌朝7時までとしていることが多いです。「深夜」時間帯の電気代を割安に、電力需要が多い昼間の時間帯の電気代を割高に設定しています。

深夜電力が安い理由

深夜電力が安い理由は何でしょうか。それを知るには、電力がどの時間帯に多く使われるか知る必要があります。電力消費量は昼間に多く、夜間に少なくなります。夏場を例に考えると、夏場の電力需要の多くを占めるのはエアコンなどの冷房です。30度以上の真夏日や35度以上の猛暑日の冷房は必要不可欠ですが、その分、電力を大量に消費します。冬場であっても朝晩の暖房需要で電力消費が大きくなります。夏であれ、冬であれ、電力消費は昼間に集中するのです。

それに対し、夜間、それも夜22時以降の深夜帯になると電力消費量はだいぶ減少します。しかし、現在の発送電の仕組みでは夜に発電量を減らし昼に増やすといった細かな調節が困難です。そのため、夜間もある程度発電せざるを得ず、電力が余ってしまうのです。電力会社は夜間の余った電力を安くてもよいので消費してほしいという事情があるため、深夜帯の料金を安くして利用を促しているのです。

注意点は、夜間電力を安くするプランは、多くの場合昼間の電力料金が高めに設定されています。昼も夜も電力を使用する家庭であれば、深夜電力が「お得」とは限らないので注意しましょう。

蓄電池と深夜電力を併用するメリット

深夜の安い電力を上手に使う方法はないのでしょうか。

1つの方法は電力を比較的使用するエコキュートを夜間に利用することです。

もう1つの方法は蓄電池を使って電力を貯めこむのも有効な方法です。

蓄電池はその名の通り、電力を蓄える機器です。近年は家庭用太陽光発電の普及に伴い、太陽光発電で生み出した電力の一部を貯める目的で設置が進んでいます。しかし、蓄電池は必ずしも太陽光発電とセットにする必要はありません。蓄電池だけを単独で導入し、深夜電力を蓄電池に充電して電力需要が多くなる昼に利用するという方法もあるのです。そうすると昼間に買う電力量が減少し、差額分を節約できます。また、電気自動車に夜間に充電することで燃料費も節約できます。

節電したいなら蓄電池と深夜電力の併用がおすすめ

蓄電池と深夜電力を組み合わせると昼間の節電に貢献できます。東日本大震災後、原子力発電所の稼働率が大きく低下した状態が続いています。そのため、夏場には電力需給がひっ迫するのが恒例となりました。もし、夜間に蓄えた電力を昼間に使用できればわずかながらでも電力需給ひっ迫の解消に貢献できます。

また、深夜料金は昼間の電気料金よりも安いため、その差額分を節約できるという経済的メリットもあります。太陽光発電設備とセットで導入するのは費用面で難しいと考えている方でも、蓄電池単独なら費用面での導入のハードルを大きく下げることができるでしょう。

そのほかの蓄電池を設置するメリット

節電や経済的理由のほかにも、蓄電池を設置するメリットがあります。それは災害などの非常事態に対する備えとして利用できるというものです。2018年9月に起きた北海道胆振東部地震では北海道電力管内のすべての電力が失われるブラックアウトが発生しました。

このとき、札幌や旭川、函館といった道内主要都市がすべて停電となり、市民生活はマヒしてしまいました。結局、主要都市で電力が復旧するまで1日から2日かかっています。この間、冷蔵庫はもとより、冷房や電気を使用する調理器具なども使えず、住民は非常に苦労しました。このような事態が起きても蓄電池があればある程度の電力が確保でき、冷蔵庫やレンジなど生活に必要な家電製品を動かせます。

まとめ

今回は「蓄電池は深夜電力との併用がおすすめ！その理由とメリットを解説」と題して、深夜電力の内容や深夜電力が安い理由、蓄電池と深夜電力を併用するメリットなどについてまとめました。最近は政府や地方公共団体による節電要請が繰り返されています。蓄電池と深夜電力を併用すると節電に貢献し、割安な深夜電力を使うことによる経済的メリットを得られます。また、停電リスクに対する備えとしても蓄電池は有効です。節電や光熱費の節約、停電リスク対策に興味がある人は、蓄電池と深夜電力の併用を検討してみてはいかがでしょうか。