家庭用蓄電池とは？近年注目を集めている電源装置について知ろう

公開日:2021/08/01　　最終更新日:2021/09/08

家庭用蓄電池は環境問題や電気代の節約という観点から近年注目を集めており導入を検討している方もいるでしょう。便利でお得といわれている家庭用蓄電池ですが種類や利点などしっかり調べておきたいですよね。今回は家庭用蓄電池について詳しく紹介していきます。

家庭用蓄電池とは？
家庭用蓄電池の種類
家庭用蓄電池を導入する利点
家庭用蓄電池の活用方法を学ぼう！

家庭用蓄電池とは？

蓄電池とは電気を蓄えておくことができる装置です。充電器やバッテリーのように貯めておくことで必要な時に電気を使用できます。家庭用蓄電池とは一般の住宅で使用できる蓄電池です。家庭に導入するには1kwhあたり約数十万円することからコストが高いイメージもありますが最近では小型の蓄電池やリース、レンタルなども普及し以前よりも導入しやすくなってきました。

また国は災害時に活用可能な「家庭用蓄電池システム導入促進事業費補助金」として補助金制度を行っています。国だけではなく自治体によっても補助金制度を実施しているところもありますのでうまく活用すれば初期費用などを抑えることができるでしょう。しかし利用するにはさまざまな要件を満たす必要がありますので事前にしっかり把握しておく必要があります。

家庭用蓄電池の種類

家庭用蓄電池として使用されている蓄電池は主に2種類あります。

■定置型蓄電池

決まったスペースに設置する据え置き型の蓄電池です。屋内にも設置することは可能ですが一般的に屋外の設置が多く見られます。蓄電池の設置や配線工事を行うためエアコンの室外機よりも広いスペースが必要になります。また一度工事を行った後は配線工事を再度行わなければ設置場所を容易に変えることができませんので設置場所はじっくり検討しましょう。太陽光設備がある場合には蓄電池と組み合わせて使用することが可能です。

■移動可能型蓄電池（ポータブル型）

室内に設置できる小型式の蓄電池です。持ち運びができ場所を選ばずに手軽に充電を行うことができます。設備や配線工事は不要なので設備工事が難しい場合やマンションでも手軽に設置し使用できます。移動可能型蓄電池は家庭用のコンセントから充電を行ないます。すぐに使用できますが、定置型蓄電池と比較すると蓄電できる容量が少ないため、日常に使用するよりも緊急時に利用する非常用として使用する方が適しているでしょう。

最近では片手で持ち運びができる軽量タイプや蓄電容量をアップさせるために複数台つなげて使用できるタイプなども販売されています。また移動可能型蓄電池は独立型の蓄電池なので、太陽光設備とは組み合わせることはできません。

家庭用蓄電池を導入する利点

家庭用蓄電池を導入することでどんな利点があるのか見ていきましょう。

■太陽光発電と相性がよい

家庭用蓄電池は単体でも可能ですが太陽光発電と連携することで電気を効率よくお得に使用できます。太陽光発電で発電した電気は晴れた日の昼間しか活用できませんが、蓄電池に貯めておいて悪天候や夜間の電気使用に充てることができます。そうすることで電気代の削減が期待できるでしょう。

■災害時に活用できる

家庭用蓄電池があれば災害時に停電が発生した場合でも非常用電源を使用して家の中の照明や家電を動かすことができます。たとえば蓄電容量7.2kWhのフル充電の蓄電池であれば以下の電化製品を同時に12時間使用できます。

・照明
・冷蔵庫
・テレビ
・パソコン
・扇風機
・スマホ充電

緊急時に貯めた電気を活用できるのは大きな魅力の1つでしょう。

■電気料金が安くなる

家庭用蓄電池を導入することで、電気料金を安く抑えることができます。蓄電池と夜間電気料が安くなるプランを組み合わせます。電気代の安い夜間に蓄電池に電気を貯め、日中の電気代が高くなる時間帯に充電していた電気を使用することで電気代を節約できます。

家庭用蓄電池の活用方法を学ぼう！

家庭用蓄電地を活用するには太陽光発電と連携するのが効果的です。具体的な活用方法を見てみましょう。

■ピークカット

ピークカットとは一日の中で最も多い時間帯の使用電力をさまざまな方法を用いてカットする取り組みをいいます。最大需要電力を削減することで電気の基本料金が下がりランニングコストを抑えることができます。ピークカットの方法は太陽光発電システムの導入です。昼間使用する電気を太陽光発電システムで自家発電を行うことで電力会社から購入する電力量を抑えピークカットにつなげることができます。

■ピークシフト

ピークシフトとは電気をあまり使用しない時間帯に電気を蓄電池に貯めておき電力を最も使用する時間帯に蓄電していた電池を使用することをいいます。ピークシフトの方法は電気料金が割安な夜間や使用量が少ない早朝などに蓄電池に電気を蓄えます。蓄えた電気を昼間の電力ピーク時に使用することでピーク時の電力は夜間に回すことができます。家庭用蓄電池を活用することでお得に電気代を抑えながら環境やエネルギー問題に向き合い貢献できます。

今回は家庭用蓄電池について紹介しました。蓄電池の種類や利点を意識してお得に蓄電池を活用できるといいですね。家庭用蓄電池の導入を検討している方は参考にしてみてください。